Exposition: Arte i cinema

新年明けてとても嬉しい招待状をいただきました。

それは、バルセロナにあるCaixa Forumという美術館で開催される企画展のレビューをブログで書いて欲しいという依頼です。

Caixa Forumはバルセロナの中でも面白い企画展が多く、先日もちょうど同時進行中の「Un Thyssen nunca visto」というマドリードにあるティッセン=ボルネミッサ美術館の作品を扱う展覧会にも行ってきたところでした。

時代背景などの美術史をスペイン語(もしくはカタロニア語)で説明してもらいながらの見学だったので、個人で見回るよりも格段に興味が刺激されました。

  • 『アートと映画(Art i Cinema)』の意図

現在開催中の『アートと映画(Art i Cinema)』はそのタイトルからも想像がつく通り、アートと映画がお互い影響しあってきた歴史にフォーカスしている展覧会です。

映画産業が誕生したのが120年程前。19世紀末以降から現在にかけて時代ごとに分けられて展示されています。

通常わたしたちはアートは美術館で、映画は映画館かホームシアターと別々に鑑賞していると思います。過去を振り返り時代ごとに切ってまとめてみると、特にその時代というコンテクストに身を置かないと理解し難いアートが少し分かりやすくなると感じます。

「現代アートはよく分からないからつまらない」とたまに耳にしますが、その気持ちもわかります。時代背景を理解せずに作品を眺めていても、今を生きるわたしたちには理解できないのが普通だからです。逆に時代背景がわかれば、理解可能なアートもあります。

そんな理解しやすい作品をこの展覧会では集めていると感じます。

  • 作品の紹介

ここからは展示会で気になった作品をいくつか紹介します。

映画(動画)が誕生する前、数多くの写真を並べて時間の経過と動きを表現していた時代。今では当たり前に見ている動画も、19世紀の発明家のおかげです。

こちらはリュミエール兄弟のサイレント映画『Danse serpentine (II)』。彼らが世界で初めて映画を作り上映したと言われています。この時代の映像が今日Youtubeで気軽に観れるのは本当にありがたいものです。

こちらも『L’arrivée d’un train à La Ciotat』という汽車の到着を撮影したルミエール兄弟のモノクロ映画です。

もっと詳しくリュミエール兄弟について知りたい方はフランスのリヨンにあるリュミエール美術館に足を運んでみるといいと思います。ウェブサイトがフランス語のみのため外国人泣かせでずが…。

こちらはキュビズムのセクション。下のモニュメントは舞台衣装なんだとか。重そうだし痛そうだし、着心地のよさは完全に無視されている印象です、笑。

隣では、実際にキュビズム風の衣装を着た登場人物が現れる映画『Rigadin Peintre Cubiste』(1912)が上映されていました。可愛らしいく滑稽でもある衣装ですが、とにかく動きづらそう、笑。

以下はキュビズムの時代のアート作品。

シュルレアリスムのセクションでは、サルバドール・ダリを舞台デザイン担当として迎えたヒッチコックの映画『Spellbound』(1945)が展示されています。

2分6秒以降の夢の世界が特にダリの絵を彷彿とさせます。

ジークムント・フロイトの夢分析に影響を受けたダリ、ダリに影響を受けたヒッチコック。

下のビデオも英語ですが、ヒッチコックがなぜダリを起用したか説明しています。

こちらのオブジェも羽で作られた上瞼に、目、その中に美しい女性。夢の世界を表現しています。

下はヌーヴォー・レアリスムの旗手イヴ・クライン(1928-1962)の作品です。彼は「International Klein Blue (IKB)」という自分の名前を冠するこの青色を作ったアーティスト。わたしの大好きなアーティストです。新しい色を作ってしまうとかスケールが大きくロマンチックだし、展覧会場及びその前後の経験を総合して作品とした『空虚』展などもとても魅力的だと思います。

その隣ではゴダール監督の『気狂いピエロ』(1965) が上映されていました。そのつながりは「青」。

映画を観たことがない方はどこに青色が出てくるか楽しみに是非映画を鑑賞してみてください。

以下ゴダール映画のポスター。確かに映画のポスターもアート。

こちらはアーティストであり、映画制作にも携わったアンディー・ウォーホールの映画『Flesh』(1968)。同性愛の男性が主人公で当時まだ10代の若さの主演男優Joe Dallesandro(ジョー・ダレッサンドロ)がとても魅力的です。

こちらの企画展は2017年3月26日までバルセロナのカイシャ・フォーラム(CaixaForum)で開催されています。ぜひ足を運んでみてください。

  • CaixaForum Barcelona

Address: Av. de Francesc Ferrer i Guàrdia 6-8 08038 Barcelona

Exposition Entrance Free: 4 EUR

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